銀行もオープン化加速
こんな時期にこんな記事を発見.
合併問題で騒がれていますが,システム統合はどうなっていくのでしょうか?合併発表時,こんな記事がありました.
顧客優先という事は,システム統合をシームレスかつ障害がでないよう確実にする事.また,システムの拡張が容易である事だと捉えられます.
巷の情報ではUFJのシステムのほうが先進かつ汎用的と言われています.それはメインフレームからオープン化へ切り替える戦略を打ち出していたからです.IP電話への切り替えに関しても都銀で唯一その計画を発表していました.UFJ24もLinuxで構築しているからこそ,素早く24時間対応できるシステムを構築できたのだと思います.
ですが今回の状況では,より良いシステムへ片寄せとは一筋縄ではいかないようです.それは,以下の問題点によるものだと考えます.
- 基幹システムを担っているメーカの相違
- 実質は吸収合併
- 統合期間の短さ
1に関しては,BTMはIBM,UFJは日立とメーカが異なっています.三和+東海の場合は,両行の基幹システムが日立という事もあり,1年半という短い統合期間で三和のシステムへ片寄せが成功しました*1.
ですが今回は,もし日立が基幹システムから撤退すると都銀のシステムはほぼIBMになってしまい,日立も譲れない状況です.みずほのようにシステムの仲介という策もありますが,ご覧の通りうまくいかず,素早いシステム戦略ができなくなってしまいます.両銀行の戦いよりも,メーカの戦いになりそうです.
2に関しては,実質吸収する方の銀行へすべて片寄せという事も考えられます.
3に関しては,1年という短期間でシステムを統合は無理ではないか?最短でも2年は必要かと思います.
4メガのシステム統合では以下の本が詳細に書かれています.
基幹システムもそうですが,金融市場系システムの事に関しても関心事です.発表されている通り,UFJの市場系システムはオープンプラットフォーム(Intel Xeon)でグリット構成されており,高負荷に耐えうるシステムをほぼ内製化しています.内製化によって,商品開発とシステム実装がスムーズに連携されており,素早い提供と取引ができると考えられます.
以上のシステム統合は一番の関心時ですので,今後も状況を見守っていきたいです.
*1:障害は1件ありましたが・・